みなし残業は実際どうなの?みなし残業の仕組みとよくあるトラブル

みなし残業は実際どうなの?みなし残業の仕組みとよくあるトラブル
転職コラム

社会人として働いている人であれば、一度は「みなし残業」という言葉を見聞きしたことがあると思いますが、この「みなし残業」っていったいどんなもの?
実はよくわかっていないという人も多いと思いのではないでしょうか。
そこで今回はみなし残業の仕組みとよくあるトラブルについて紹介していきたいと思います。
残業が多いのに給料が安い、給料が上がらないという人は一度チェックしておきましょう。

 

みなし残業の仕組みを知ろう

みなし残業とは

みなし残業は、正式には「みなし労働時間制」と言い、あらかじめ月給の中に一定時間分の残業代が含まれている資金体系のことです。
例えば月給額に月20時間分の残業代が含まれている場合は、月の残業時間が20時間以内であれば残業手当はつきません。
残業時間が20時間を超えた場合に21時間なら1時間、30時間であれば10時間分の残業手当がつくという仕組みです。
このようなみなし労働時間制があると、企業側は残業代の算出をしなくて済むというメリットがあります。
また、労働者からしても残業時間が少ない場合でも毎月一定の残業手当(みなし残業代)が貰えるのはメリットになるでしょう。
しかし、最近ではみなし残業代を払っているからと言って決められた残業時間を超えた分の残業代を払わない会社もあり、残業代の未払いの1つとして問題になっているのです。

 

みなし残業の種類は2つ

みなし残業の制度には「事業場外労働」と「裁量労働」の2つの種類があります。

❶ 事業場外労働

外回りの営業など

事業場外労働は、営業職などで1日中顧客回りなどをしている場合、労働時間を正確に把握することができません。
そのため、みなし残業の制度を採用することができます。

❷ 裁量労働

研究者やソフト制作者、デザイナーなど

もう1つは研究者やソフト制作者などに採用される裁量労働というもの。
この制度は、仕事の進み具合によって激務になることもあるが、仕事がひと段落するとまとまった休みが取れるような仕事に採用されます。

どちらも実際の労働時間の把握が難しいという部分が共通していて、一定の労働時間を働いたものとみなして賃金が支払われます。
厚生労働省の調査結果によると、「情報通信業」や「学術研究、専門・技術サービス業」など、実際に労働時間の把握が難しい職種にみなし労働時間制が多く取り入れられていることがわかりました。

 

みなし残業におけるトラブルの例

みなし残業におけるトラブル例①みなし残業があるからといって、会社側が労働時間の管理をしてくれない

みなし労働時間制があるとしても、「みなし」扱いして良いのはあくまでも通常の残業代だけです。
深夜労働手当や休日出勤手当は実際の労働時間に基づいて、別途支払いが必要になります。
また、労働時間の管理は残業代の計算のためだけに行っているわけではありません。
会社は労働者に対する安全配慮義務を負っているため、本来であれば労働時間を把握することによって、働きすぎによる健康被害を防がなければなりません。
当然、みなし労働時間制で働いている労働者に対しても、労働時間を把握することで安全配慮義務を果たす必要があります。

対処法

会社が労働時間の管理をしてくれない場合、自分で日々の労働時間を記録しておきましょう。
万が一、過労が原因で就労不能になったり、メンタル不調に陥ってしまった時はその記録が労災を立証するための証拠になります。

 

みなし残業におけるトラブル例②みなし残業の対象でない残業時間に対しても、みなし残業が適用されている

残念なことに、実際は労働時間を把握できない営業職や、企画職でない事務職などにもみなし労働時間制が適用されてしまうケースが多いようです。
このようなトラブルは残業代の未払い問題として注目されています。

対処法

自分の職務内容が法律で定められたみなし労働時間制の要件に該当しないことを会社側に説明し、みなし労働時間制の適用を解いてもらいましょう。
過去の残業時間に対してみなし残業代が不足している場合は、同時に差額の清算も求めましょう。

 

みなし残業におけるトラブル例③みなし残業代の基礎となる時間以上に残業したのに、超過分の残業代が支払われない

中には「うちはみなし残業だから」という一言で、あたかもすべての残業代が基本給に含まれているかのように強引に押し切ろうとする会社もあるようです。
みなし労働時間制についての知識がないと思わず納得してしまう人もいるかもしれませんが、このような一言には決して屈してはいけません。

対処法

雇用契約書などを確認して、基本給にはいくら、あるいは何時間分のみなし残業代が含まれているかを確認し、実残業時間の方が多ければ不足した残業代の清算を求めましょう。
ちなみに、そもそも雇用契約書が交付されていなかったり、交付されていても基本給に含まれるみなし残業代の金額や時間数が明記されていない場合は、定額残業制自体が無効になります。
この場合は全ての残業時間に対して残業代を請求することができるので必ず確認しておきましょう。

 

定時に帰れる会社、残業代が少ない会社へ転職しよう!

みなし残業で困っていてどうしようもないなら転職も考えてみましょう。
定時で帰れる会社、残業が少ない会社、もしくは残業代がちゃんと出る会社など、今よりも好条件で働けるところはたくさんあります。
働いた分の対価をもらえる会社への転職できるんですから、やらないともったいないですよ!

 

おわりに

今回は、みなし残業の仕組みとよくあるトラブルについて紹介してきました。
みなし残業は正しく使われていれば会社側にも労働者にとってもメリットのある制度です。
しかし、会社側が間違った使い方をしていることも多く、実際にトラブルの原因になってしまうケースもあるようです。
「あきらかに残業代が少ない」など疑問を感じた場合は、会社側の意見を鵜呑みにせず、自分で給与形態を見直してみることをおすすめします。

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